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事務職は何故女性が多い?

事務職と女性のイメージ


事務職というと、募集は女性が中心ですし、実際に働いている人も女性が大半を締めます。総務省統計局による統計でも、女性の職業のトップは事務専従者になっているのです。この統計から見て取れますが、6割は女性が行っています。

印象的な問題を考えても、事務職というと女性のイメージがあるでしょう。ここにはさまざまな理由がありますが、何も女性蔑視ということではないのです。

キャリア中断と復帰のプロセス

一般事務職の職務内容ということを考えた場合、さまざまな場面でのサポートが中心となります。ここに、雇用目的という部分での違いが表れているのです。

日本には、長く年功序列が基本となってきました。重要な仕事を任せるためにも、長く務めている人を中心にシフトしてきたのです。これは、男性に当てはまることで、結婚や出産ということでキャリアが中断する可能性の高い女性は、対象とすることができませんでした。

一般事務職の基本であるサポートということを考えた場合、キャリアが中断したとしても、代役が見つけやすいということがあるでしょう。つまり、女性にお願いしたとしても、大きな支障が出ないのです。これは、何も蔑視ということではなく、家庭でのポジションを考えてみたときに、負担にならない方法でもあったといえるでしょう。

さらに、復帰というプロセスを考えた場合も、一般事務職は重要な意味を持っています。キャリアが中断しても、それまでにブランクがあったとしても、勤めやすい環境となっていたのです。

これは、男性ではなかなかできることではありません。実際に家庭の収入を支えるとするのであれば、どうしても高い技能を発揮し、見合った給料で生活していくことが重要になります。汎用的で、ブランクがあってもできるサポートの仕事では、高い給料を請求することはできないでしょう。

時間を絞って勤務できる仕事の性格

一般事務が、ある程度時間を絞って勤務することができる性格を有していることも忘れてはいけません。家庭と仕事を両立させたくても、フルタイムで働くことができないことはよくあることです。

一般事務の場合、サポート業務や窓口業務など、ある程度絞り込むことで、フルタイムでなくても済ますことができます。これにより、雇用を作り出すことができ、家庭との両立も可能となったのです。

ならば、男性が変わればいいということもあるでしょう。最近では、家庭も考え、仕事も両立させる男性が増えてきています。しかし、キャリアの中断によって、収入が途絶えたりした場合、家庭には大きなダメージが残るでしょう。

男性の場合には、現実的な問題として、力仕事のように向いている仕事も多数存在します。収入を得やすい環境があることも確かで、家庭ということがあったとしても、短時間になってしまったりする事務の仕事につくことはデメリットが大きすぎるのです。

お茶くみやコピー取りだけが、一般事務の仕事ではありません。今ではできる人が行うことが当たり前となってきており、こういった非難は当てはまらなくなってきています。

社会の変化により、今後一般事務職の待遇が変わってくるかもしれません。そうなったときには、男女比率にもきっと変化が出てくるでしょう。